2012年3月25日日曜日

わけわかめのオブジェクトモデル図 その1

4月からの働き口が無事見つかりましたので、再びjavascriptの写経開始。
DTP Booster035に向けての予習です。
まぁ、こちらはIllustratorなんですけどね。

随分、間が空いたんですけど、
・ガイドラインを削除する
・ヘアライン(0.04mm以下の線幅)を0.04mmにする
の2つだけは覚えてました^^ ちなみに自分が暗記していたscriptは最小限のもので
ガイドラインを削除するのは
var guideobj=app.activeDocument.guides;
for(var g=guideobj.length-1; g>=0; g--){
guideobj[g].remove();
}
0.04mm以下の線幅を0.04mmにするのは
var lineObj=app.activeDocument.graphicLines;
for(var g=0; g<lineObj.length; g++){
if(lineObj[g].strokeWeight<0.04){
lineObj[g].strokeWeight=0.04
}
}
※ちなみに0.1mmではなく0.04にしてるのはアチキのこだわり。
ゲラより太い線になっては可笑しいでしょ。


これを元にオブジェクトモデル図を帰納法的に理解していく経過メモ。
まずガイドを削除したいを例にとる。
InDesign Object Model CS-CS5.5を開き、control+Fで「ガイド」と入力。8つの候補が出てくる。《ページオブジェクト》のガイドがいかにもそれっぽい。↓【図1】


この左端の線を上にたどるとDocument[文書]にたどり着く。
だからapp.activeDocument.guidesのパスが成立すると勝手に理解。
guideがguidesと複数になるのは、そういうもんだと納得するしかない。

ところがガイドのプロパティ(オブジェクト)を見るとparentにDocumentがあるのはver.3~5まで、6以降にDocumentはない。↓【図2】
前述のscriptはCS4(ver.6)で動作しただけに、【図1】にあるようにCS以降の全バージョンに対応しているのかもしれない。

次は線幅。「線幅」と入力してもヒットしない。
「線」で入力。34の候補が現れる。
次々クリックしてみると[線の効果][線種][直線]に大まかに分けられていることに気付く。《ページオブジェクト》の直線を開き、「幅」で検索。
strokeWeight(線幅)がヒット。↓


だからapp.activeDocument.graphicLines.strokeWeightのパスが成立。
ところがこいつもプロパティ(オブジェクト)でparentを見るとわけわかめなんですよ。↓



そんなわけで写経するばかりでなく、オブジェクトモデル図を理解していこうとする初日。
先は長いですww


追記:流星さんからアドバイスをいただきました^^
@zi_chao ちなみにですがCS4でのGuidesのparentは、マスター上・レイヤーを変えて2つ用意してみましたが、どちらも同じくPageのクラスになっていました。各versionで得られるクラスが異なるので、同じプロパティでも分けて表記されているのだと思います。

カタカナ用語が苦手なりにググってみました。クラス、オブジェクト、インスタンス、メソッドについて。
こいつにプロパティや値が加わるのですが。。。自分なりのベストアンサーは
私の経験でいわせて頂くと
クラスその他の概念は概念から入ると失敗します。
私はこれで1年くらいを無為に過ごしました。

結局のところCなりJAVAなりのプログラムを実際に動かして、
あとで概念のつじつまを合わせていく方がいいようです。

なお、概念としてはデザインパターン関係の本が優れていると
多くの人が指摘しています。
今回もこの問題から逃げ、麻雀の後ヅケでいきます^^

2012年3月10日土曜日

制作会社でのカラーマネジメントの思い出

あかねさんがこだわりはほどほどに。を書かれていた。で、彼女の場合は最終印刷物(印刷機の色)をターゲットにして、その前のカンプ出力機を全部同じ(印刷機の)色で出力できるように、というコントロール。まぁこれをやるにはX-Riteといった反射濃度計で測定し、ターゲット数値とカンプ出力機の数値を補正するのだが、これは反射濃度計の精度に依存するし、それなりの設備投資が必要になってくる。

自分がX-Riteを初めて使ったのは15年くらい前。オンデマンド印刷機を運用する都合上、測定したものの全く持って当てにならなかった。。。結局、四苦八苦しながら目視で色を合わせていた。合わせたものの当時のオンデマンド印刷機の色の変化はカラープリンタの比ではない。刷っているうちに色が変わってくる(カラーマネジメントの意味ないじゃん!)。とはいえ、これがカラーマネジメントとの最初の出会いだった。

その後、制作会社に移ってカラーマネジメントをする必要がでてきた。カラープリンタのゲラを校正紙として顧客に提出するのだが、営業がクライアントに「カラープリンタと印刷の色は違いますよ」と伝えても、顧客はカラープリンタのゲラに色修正の赤字を入れてくる。本当にそう伝えているのか、こちらは分からない。まして仕事を出している製版会社の営業の方だ。

こうなると可能な限り、カラープリンタの色を印刷の色に近づけなければならない。会社にX-Riteはない。あったとしても当てにしなかっただろう。

自分がターゲットとしてたのはDIC セルリング型カラーチャート
要は10%の色は正確に10%で!ということだった。
カラーチャートをスキャンし下絵にしてIllustratorで同じものを作成→プリントして隣に置き、色を比べる。
非常~に原始的なやり方だった。

会社にあったプリンタはDocuColor1250。トーンカーブがいじれた。
まずトーンカーブをいじりCMYK各色の濃度が正確に出るように合わせる。
次にC+M、C+Y、M+Yの掛け合わせの色をチャートを出力して微調整。
最後にC+M+KのようにKの混じった色で確認。
これらの作業は仕事中はできないから休日出勤で丸一日かけて作業した。

プロファイルなるものは当時もあったが、これとて正確に色が出力されてこそ活きてくる。まずは濃度に合った色を出力させることが第一歩。

やってみれば分かると思うが、トナーの色とインクの色の違いはどうにもならない。それを近づけるためプロファイルがあったのだが、トーンカーブをいじったものはプロファイルになってしまい、プロファイルにプロファイルを適用することはできなかった(当時)。

やってるうちに分かってきたのがベタ濃度の重要性。ベタ濃度が違ってると各色濃度が合っていても掛け合わせの色が違ってくる。掛け合わせの色が違うということはベタ濃度を変更して一から作業のやり直しとなる。この時ほど反射濃度計が欲しいと思ったことはなかった。

それでもやればやっただけ返ってくるのが色合わせ。カラープリンタゲラと出力センターで出したDDCPの色の見分けがつかないほどバッチリあった時の嬉しさはいまでも覚えている。とはいえ、こだわりはほどほどに^^

2012年3月4日日曜日

マクルーハン理論と電子書籍

どうして紙にプリントアウトした方が圧倒的に間違いに気付きやすいのか - Togetter
どうしてプリントアウトした紙を見るまでこの間違いに気付かないんだろ?・・紙に出力した方が圧倒的に間違いに気付きやすいのはなぜなのか・・この問題には、ペーパレスを革命的に推進する何か重要なファクターが潜んでいるものと思われるがそれが何だかわからない。
に様々なレスが寄せられたが、最初この質問を見たとき浮かんだのが30年前にちょこっと読んだマクルーハン理論。詳細は忘れてしまったため的外れなコメントをtwitterに流してしまった。

ちなみにマクルーハンとは社会科学の3M(スリーエム)と呼ばれる人物で、マルクス、マルクーゼ、マクルーハン。マルクスもマルクーゼも読まなかったが、マクルーハンの『メディアの法則』だけは一読した記憶がある。マクルーハンを日本に紹介したのはあの竹村健一氏である。自分は竹村健一氏のフィルターを通してマクルーハンを読んだためか、(ちと無理があるな)と思い、当時は受け入れられなかったのだが、今回、matsunaga氏の
透過光と反射光の違いについては、こちらを参照→「反射光の電子ブック」という革命的に新しいメディア
を通して思い出すことができた。以下はコピペのメモ書き。



「透過光」がもたらす「距離埋没効果」

透過光による表示は、反射光の表示に比べて現前性が高く、利用者の身体とスクリーンとの間に横たわる十数センチ~数十七ンチという距離を埋めてくれる。
透過光が強い現前性をもたらすことは、マクルーハンも『メディアの法則』[★125]で指摘している。マクルーハンは、映画の観客を二分して、一方には普通の映画と同じように反射光によって、もう一方には透過光によって同じ映画を鑑賞させるというハーバート・クルーグマンの実験を取り上げている。反射光のグループの感想は、映画を物語や技術に注目して理性的に分析し、批判する傾向が優位を占めたのに対して、透過光のグループでは、好き嫌いという情緒的で、主観的な反応が優位を占めた。

 反射光の映画において観客は、スクリーンと身体との物理的な距離を保ったまま、対象としてスクリーン上を見ている。この距離が映像を対象化し、観客に分析的で批判的な見方を与える。一方、透過光のテレビでは、スクリーンを越えて到達する光に視聴者が深く差し込まれてしまうので、映像は実際のスクリーン面から離れて、観客の目や身体を擬似的なスクリーンにして現前する[★126]。このように透過光の場合、観客は対象とうまく距離をとれず、場合によっては対象と位置的に重なってしまうことが、観客に情緒的、主観的な見方を与えるといえるだろう。

 ところで、パソコンのスクリーンを眺めていても発見できない誤字脱字が、プリントアウトすると容易に見つかるという経験は、誰もが一度はあるのではないだろうか。これも「反射光と透過光」である程度説明ができる。スクリーンの透過光で文字を読んでいても見逃しがちな誤字脱字は、プリントアウトした紙の反射光で読むと、対象を分析的、批判的に捉えることができるので、より発見されやすいといえる[★127]。

電子書籍に対して否定的だった自分だが、
●電子書籍化が進む本当の理由(EJ第1341号)
を読んでから、環境問題だととらえるようになってきた。
 人口13億人だから、小学生の1学年だけでも全国で一千万人ほどもいる。就学していない子どもたちもいるから概算で小中学生は1億2千万人とされ、日本の総人口に匹敵する。これらの小中学生に教科書を、各教科ごとに与えていたら、またそれより高学年の学生生徒に紙の教科書を配っていたら、それだけでも紙資源が枯渇する。
マクルーハン理論に基づけば端末はiPadではなくkindleになる。しかし実際、中国で採用されているのはiPadのようだ。書き込みのできるPDFをkindle教科書にすれば問題は解決できるのだろうか?

2012年3月3日土曜日

DTP業界はかなりヤバイんでないかい?

パイの奪い合いの結果の続きです。

仕事明けを利用してハローワークに行き、警備会社に応募してますが不採用の通知しかいただいてません。ならばDTPへ!と、復帰も視野に入れて検索すると、ヒットする案件は警備より少ない。で、給与は平均175,000位~ですから警備とほぼ同じか若干高いくらい。参考→全国の転職/求人情報。中には12万~からありますから(汗 過去に応募して不採用になった会社も数社、載ってますw

で、気になるのが警備の方は未経験者、一方DTPは三種の神器が使えてこの価格。
しかし、労働負荷は圧倒的にDTPの方がきつい!

それでも警備かDTPかと問われれば、DTPを選ぶ人が多くいると思います。その理由は「夢」や「希望」がそこにあるからではなのでは? スキルがつけば給料が上がる、今はオペレータだけどいずれは独立したデザイナーになれるとか。

パイが拡大している時はその夢や希望がかなう可能性も出てきます。しかし現実はパイが縮小している状態。給料は上がるどころか下がることを想定しなければなりません。コストダウンによる分業化が進み全体が見えません。どこで働いているかにもよりますが、大手印刷会社系列の製版会社では下版前の赤字修正と面付け出力のルーチンワーク。入札に敗れて仕事が減ればリストラを目の当たりにします。警備の場合は、居抜きの形で所属会社は替わっても給料の現状維持もしくは賃下げで職場に残る場合がありますが、DTPの場合はクライアントと直に接していないためそれも難しい。

夢と希望に満ちてこの業界に入ってきたものの、現実を知り、スキルが付かないことを知り、ただ忙しいだけで勉強する時間も取れず終電まで働くことを知れば、どれだけの人が残るのか? 今は不景気だから、他に行く所がないからという理由で成り立っている業界のような気がします。

仕事に従事するひとりひとりにどれだけ夢と希望を与えられるのか? それが会社の使命だと思うのですが、どれだけ与えられているのでしょうか? 何社か面接に行った感触ですと居丈高に(奴隷で良ければそれでもどうぞ^^)といった感じでした。

それならラクな警備についてライフワークの勉強と体力を確保した方がまだマシって感じです。今はこんな状態のDTP業界ですけど、自分がこの世界に入った時は写植はアメリカンドリームだったのか?の最後の時でした。

東京ぼん太じゃないけど「夢もチボーもないね」ではなく、どれだけ夢と希望(まぁそれは幻想なのですが。。。)を与えられるかが業界の存続にかかっている気がします。こちらは「まっ、イロイロあらあな」でマイペースでやってきます^^